大判例

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大阪高等裁判所 昭和47年(ラ)251号 決定

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔決定理由〕一般に、第三者異議の訴などを提起し、担保を供して強制執行停止決定を得たが、本訴において敗訴し、つづいて控訴を提起し、あらたに控訴審において担保を供して強制執行停止決定を得た場合には特段の事情のない限り控訴審で供した担保は控訴審での停止決定以降控訴審判決に至るまでの損害の担保たる性質を有するものであつて、あわせて、一審での停止決定のとき以降一審判決に至るまでに生じた損害の担保ともなるものではない。従つて、控訴審であらたに担保が供された一事をもつてして一審での担保の事由が止んだものといえないことは明らかである。

これを本件についてみると、控訴審での担保が一審での停止決定以降控訴審判決に至るまでに生じた損害をも包含すべきものとする特段の事情はこれを認めることができないし、また、一審と控訴審での担保額は各三〇万円であつて、同額であるところから、むしろ、各担保は各審級での停止決定以降各判決に至るまでの損害の担保であると解すべきものである。そうすると、本件の場合、各三〇万円の担保は各審級での担保としての性質があるにすぎないから、控訴審で担保が供せられたことをもつて一審での担保の事由が止んだものとはいえない。

よつて、本件担保取消申立を却下した原決定は相当であり、本件抗告は理由がないのでこれを棄却し、抗告費用を抗告人に負担させることとして主文のとおり決定する。

(長瀬清澄 岡部重信 小北陽三)

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